会長・理事長あいさつ

45年史刊行にあたって

東京都中古自動車販売協会 会長
東京都中古自動車販売協会 理事長

長 田 雅 彦Masahiko Osada

おかげさまで東京都中古自動車販売協会は設立45周年、同商工組合は設立40周年を迎えることができました。この節目に当たり、日頃よりご支援ならびにご指導を賜っております協会員・組合員の皆様、関係官庁、業界関係団体の皆様に対し心より感謝申し上げます。また、黎明期より組織の拡大と発展のためにご尽力をいただきました諸先輩方に対し、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

振り返れば、JU東京の歴史はまさに日本の中古自動車業界の歴史そのものといっても過言ではありません。昭和44年(1969年)11月、東京にあった中古車を取り扱う6団体が中心となり、今の新宿駅西口で「東中専AA」という名称でオートオークションを開催。これがきっかけの1つとなり、東中専加盟の6団体がまとまって「首都圏中販連(現JU中販連)」が発足。昭和47年(1972年)10月、首都圏中販連の東京支部というかたちで現在の東京都中古自動車販売協会が誕生しました。

当時はまだ組織としての経済活動は必ずしも確立されてはおらず、日々試行錯誤の連続であったようですが、昭和52年(1977年)4月、会員同士が協力し共同経済事業を行なうことを目的とした東京都中古自動車販売商工組合が設立されたことで、中古車業界の流れは飛躍的な展開を遂げることになりました。そして昭和56年(1981年)、在京の4つのオークション会場(多摩オークション、東京中古車流通センターAA、江戸川AA、JAA)を賛助会員とした体制を敷くことになり、大同団結のもと、今日の流れがつくりあげられることになりました。

初期のオートオークションはコンダクターによる手ゼリで行なわれていましたが、JU東京にあっては事業規模の拡大と事務処理の迅速化など目的としていち早くコンピュータ化に乗り出し、同58年(1983年)12月にセリポスシステムを用いたオークションをテスト稼働。翌年1月に本格導入し、これによってオークションの透明性が図られることとなりました。平成期に入ってからは現車の引き回しを行なわない撮影画像を用いた映像スタイルによるオークションシステムが開発され、JU東京でも平成8年(1996年)6月から映像オークションに移行。今日のインターネットを用いた在宅型オークションシステムはこれが拡大発展していったものといえます。

オークション以外の主体事業では、昭和52年(1977年)3月、東京晴海で開催した「日本中古車フェア(TBS主催)」を皮切りにダイナミックな小売り政策を展開。これを足掛かりに定着したJUクレジットキャンペーンにおきましても常に上位を保ち、中販連クレジット事業においても確かな実力をつけてきました。また、オークションと小売りとを結ぶ封印受託事業につきましては、都内5支所でサービスを開始して以来、封印受託範囲を全国に拡大していき、今日では九州地区の一部を残すのみとなりました。

他方、ソフト面におきましては、人材の育成と業界の社会的地位向上を目的に認定・教育制度の導入にも力を入れ、「査定技能士 マイスター制度」「流通認定車制度」「認定販売士制度」をJU東京独自のサービスとして展開するなど、協会員・組合員はもとより、幅広く中古車業界の活性化につなげてきました。さらに近年では、JU東京独自のマスコットキャラクターを商標登録し社会貢献活動を通じたブランド力強化に取り組むなど、未来に向かって新たな挑戦を続けているところでございます。

最後に、日頃よりご支援ならびにご指導を賜っております協会員・組合員の皆様のご繁栄を祈念するとともに、中古自動車業界のさらなる活性化に向け、今後も組織としての強みを活かした政策に惜しみなく取り組んでいくことをお誓いいたします。皆様には引き続きのご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

平成29年(2017年)1月吉日